小学生にとって「遊びの意味」とは?
よく遊ぶ子はよく育つ…なんて言うとか言わないとか。
幼稚園や保育所では「遊びが学び」と言われるくらい、子どもにとっての遊びが重要な経験となります。 それでは、学童期の子どもにとっての遊びはどうなのでしょうか?
小学生になっても、長ぐつでびしゃびしゃと水たまりの中ではしゃぐ子ども… 大人からしたら「なんでそんなことするんだろう」と思うものです。が、これも遊びなんですよね。 いたずらにも見えるのですが、子どもにとっては遊びになるんです。
先日、雨の公園にいたら小さな子が、雨に打たれるのを楽しんでいる姿を目にしたところから、あそびを通して「子どもの五感を満足させている」ということに気づきました。 雨や水たまりで遊ぶ子どもを起点として考えると、雨の音、雨の匂い、雨が肌に当たる感触、水が肌に触れたひんやりとした温度感…大人が思う以上に子どもは五感をフル活用したがっているようです。
まっち(当学童)が開所するときに、知育的なボードゲームをたくさん用意しましたが… 最終的に子どもにとっては五感を刺激する遊びが大好きなようで、特に天気のいい夏の時期は、外で遊びたくってうずうず。
遊びには体を動かすという意味だけではなく、子どもが五感をフルに使うと意味もある。 小学生になると、水遊び=水泳、という発想になりがちです。でも、大人だって水を見れば足をつけて冷たさを感じたくなるし、あわよくば飛び込んだりしたくなるじゃないですか。 銭湯で水風呂にさぶーんと入っていく人を見ると「少年だなあ(笑)」と思うわけなんですが…
子どもが小学生になると、全ての活動が「教育中心」になっていくようで、なんだか少し肩身が狭いんじゃないかなあ…とボクの経験から感じています。 それになんとか適応できたから、ボクは小学校の先生になったわけですが。そんな中ずっと「学びだけじゃない価値が提供できる人間になりたい」と考えていました。
今思えば学童クラブは、子どもの夢や日常の小さな「やりたい」を叶える場であるとともに、ボクの「学びだけじゃない価値を提供したい」という気持ちも叶えてくれているのかもしれません。
子どもの遊びたい気持ちを目一杯…とは思いますが、無防備で無用意で不本意な遊びは要注意。 自分の遊びにはどんなものが必要なのか、どれくらい時間がかかるのか、誰かに迷惑をかけてしまうことはないか、いつから片付けを始めたら帰る時刻に間に合うのか…
遊びの中で計画することを学びつつ、思いっきり遊べる子になってもらえるように。
いよいよ来週から夏休みに入ります。夏休みは一瞬で終わります。楽しいと学びを両立できる学童にしていきたいです。